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“I hear you.”


日本ではアパートをシェアしている人は少ない様ですが、アメリカではほとんどの大学生が経験することです。大学の事務局にはシェアのブックがあります。女性が男性の、反対に男性が女性のルームメートを持つ事も普通のことです。経験がないと驚くかも知れませんが、スペースが広いので抵抗はありませんね。部屋に鍵がついているし。冷蔵庫もシェアするので、自分のミルクが飲まれていたり、アイスクリームが食べられたりすることは時々ありましたが。だから名前を書いていました。自分も間違えない様に。
ただ単にシェアするだけのドライな関係が多いのですが、時には顔を会わせた時に、話しをします。まあ職場の同僚に近い関係かもしれません。
ニューヨークでアパートをシェアしていた頃、ルームメートのこの言葉に幾度となく救われたものです。話すだけで気分が楽になることってありますよね。微妙なニュアンスは日本語でも伝えることは難しいもので、それが英語という異文化を通してとなるとなおさらの事。
最初にこの言葉を聞いた時は、「聞いてるわよ。」ってこと?と思ったのですがそれなら現在進行形になるはず。でも”I’m hearing.”ではなく”I’m listening.”ですね。相手が上の空で、”Are you listening?”(聞いているの?)とは言っていないのに、どういうこと?
例えばテレビのニュースで何かの事件、あるいは社内で転勤等のニュースを聞いたのならば、“I heard.”が適切。コーヒーショップに友達と一緒の時、隣のテーブルの会話が聞こえました。あなたの意思に関わらずに聞こえたのだから、”Did you hear that?”(今の聞いた?)が正しいですね。さらに、何か物音が聞こえた時もこの”hear”を使います。”Did you listen?”は間違い。

ルームメートは私が切々と話している事に対し、「聞いてるわよ。」と言ったのではなく「あなたの気持ちすごく良くわかるわ。」という意味だったのです。相手の心情が伝わってきた時に出てくる言葉です。”I understand.”も使いますが、”I hear you.”はぐっと気持ちが近づく、感じでしょうか。
さらに、同じような経験があるのならば、”I was there too.”(私にもそんな事があったわ)のフレーズも使います。これも英語独特の言いまわしですね。「そこにいたわ」だけではなく、状況によって経験をも意味するんですね。簡単な英文ですが、この一文で表現が豊かになります。

“hear”の効果って凄い。ただ「聞く」という意味だけではないのです。現在形で使う事により微妙な気持ちを伝えられるんです!こんな言い回しをあなたのボキャブラリーに加えて、表現力の隙間を埋めていきましょう。英語がさらにおもしろくなります!