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【責任】responsibleかblameか

Hatoyama steps down.

ついに鳩山総理が辞職に追い込まれました。献金問題や沖縄基地移設問題の責任をとっての辞任です。
この「責任をとって辞めた」というのを英訳しようとしたら、きっと多くの方が、responsibility という単語を思い浮かべ、次のようになるのでは。
He will step down to take responsibility for funds scandals and relocating a U.S. base in Okinawa.

しかしこれではうまく表現できません。なぜならresponsibility というのは、「責任がある(持っている)状態」を意味しています。なのでこれだと、彼は、これから基地移設や献金問題の職務を遂行するためにいまの職を辞める、というようなニュアンスになってしまい、よろしくありません。

この場合の「責任をとって」というのは、「周りの責めを自分がとる(負う)」ということ。
ですので、こういうときは、take the blame という表現を使います。
正)He will step down to take the blame for funds scandals and relocating a U.S. base in Okinawa.

参考までに、英英の辞書をみてみると、次のような違いがあります:
responsible: having the job or duty of doing something or caring for somebody/thing, so that one may be blamed if something goes wrong.
blame: to consider or say that somebody is responsible for something bad.

要は「何かをする責任を持っている状態、事がおかしくならないように守っている状態」がresponsible であり、何かが起きてそれを守ることができなくなったら、blame の対象になる、ということですね。

同じ「責任」でも、responsibility を使うか、take the blame を使うか。
責任という言葉を訳すとき、「いまある職務の状態」か、それとも何か悪いことがおきて、「その非難を受けること」を意味するのか、そこをよく考えることが大事です。