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安倍首相の「深い反省」の英語は

先のアジア・アフリカ会議にて、阿倍首相の演説のスピーチが話題になりました。

過去の戦争に対する反省の念を入れるのか、いかなる言葉を使ってくるのか、という点です。


日本語では、

「侵略または侵略の脅威、武力行使によって、他国の領土保全や政治的中立を侵さない」(中略)

バンドンで確認されたこの原則を、日本は、先の大戦の深い反省と共に、いかなるときでも守り抜く国であろうと誓いました」

という文。


英訳(政府訳)をみてみましょう。

Those are some of the principles Bandung affirmed. And Japan, with feelings of deep remorse over the past war, made a pledge to remain a nation always adhering to those very principles throughout, no matter what the circumstances.


深い反省に充てられた言葉は、 deep remorse.

remorse というのは、「自らの罪悪への深い後悔」「自責の念」という単語で、謝罪を連想させるのだそうです。


普通、謝罪というと、apology を思い浮かべますが、dictionary.comによると:


apology: a written or spoken expression of one's regret, remorse, or sorrow for having insulted, failed, injured, or wronged another:


一方、remoreseは、

deep and painful regret for wrongdoing.

とあります。

apology がより広い意味での謝罪で、他人に対しての謝罪であるのに対し、remorse は、自分自身の行為に対する深い、痛みを伴う後悔、という感じですね。

この単語は、西ドイツのコール首相が1989年、第二次大戦後50年を踏まえて行った演説をしたとき、米ニューヨークタイムズが英訳をしたときに使った言葉です。

このスピーチは評価されているので、今回、内閣のスピーチライターさんは、そのあたりを踏まえてこの単語を持ってきたのでしょうね。

うーん、deep remorse.

深いなあ。